ケンウッドのコンパクトコンポーネントシリーズ「Kシリーズ」より、スピーカーシステム「LS-K711」です。 以下の整備を施しています。 ・　ネットワークの改修 ・　配線の引換え ・　センターキャップの補修 ・　吸音材の変更 ・　バインディングポストの研磨 HF回路のフィルターを刷新しています。（写真4枚目右下） -12dB/octから-18dB/octに変更。クロスオーバー周波数が若干下がり2kHz付近になっています。 コンデンサは、パナソニック製PETフィルムとニチコン製およエルナー製のオーディオ向け電解コンデンサを採用。 コイルは交換し、インダクタンスを少し上げています。 位相接続は変更なし。能率もアッテネータでオリジナルと同等に揃えてあります。 LF回路は既存のままです。 内部配線をJVCKENWOOD製のOFCケーブルに引き換えています。 片方のセンターキャップにクラックがあったので、接着で補修し、全体をアクリルエマルジョンで覆い目立たなくしています。（写真9枚目） 内部の吸音材を変更しています。 既存の大量のエステルウールをほぼ撤廃。ツイーター背後に新たにPET製硬質フェルトを配備しています。 バインディングポストは、分解して薬剤で磨いてあります。 ------ キャビネット外観は、片方の側面に打痕があります。（写真5～7枚目） その他、薄い擦り傷が少し見られますが、目立たない程度です。 前面ネットには、穴や剥がれは無く綺麗です。 ------ 現代まで続くKシリーズの、比較的初期の頃のブックシェルフ型スピーカーです。専用レシーバーとともにハイコストパフォーマンス機として知られます。 元々の音はドンシャリですが、フィルター回路を見直し、ツイーターの受け持ち幅を広げて少しフラットに寄せています。 また、吸音材の変更で、低めの中音の量感を若干上げています。 能率が低めなので、元気にドライブするアンプを使用されることをお勧めします。 ------ 主な定格 ・　2ウェイ2スピーカー/バスレフ型/防磁設計 ・　寸法：W158 x H270 x D264 mm ・　重量：4.3kg ・　インピーダンス：6Ω ・　再生周波数帯域：50Hz～45kHz ・　出力音圧Lv：85dB/w・1m ・　最大入力：80W